オーストラリアウイスキー スターワード


インスタで取り上げたボトルを少し補足を加えつつ改めてご紹介します。

あまり一般の酒屋さんでは見かけないオーストラリア産のウイスキーです。

『スターワード』

先にスターワードのブランド説明から。
造られているのはオーストラリアのメルボルン。2007年からウイスキー造りをスタート。
メルボルンは「一日の間に四季がある」と言われるほど時間帯によって気温変動が激しい土地だそうです。
そしてオーストラリアの主要なワイン産地に囲まれ、地ビール造りも盛んだそう。
そのような地域性を活かし、100%オーストラリア産モルトを使用し、オーストラリア産のワイン樽で熟成。 

ちなみにこのスターワードは100%モルトを原材料としてますが、オーストラリアウイスキーの原材料はモルトの他にライ麦だったりコーン、小麦が使用されたりと色々。熟成する樽にもオーク樽である必要がなかったりと決まりがないそう。
夏場は特に高温、そして湿度も低いのでオーストラリア政府は最低熟成期間を2年と定めています。
ちとスコッチや国産ウイスキーとはルールが違います。

参考ついでにオーストラリアは一人当たりのウイスキー消費量が過去130年間1位だったらしく、現在でも蒸留酒ではウイスキーが一番人気で、国内の蒸留酒全体の消費量の約半分をウイスキーが占めるとの事。(おそらく現在世界で一人当たりのウイスキー消費量1位はフランスかな?)
ただオーストラリアウイスキーは高価で生産量も安定せず、実際好んで飲まれるのはバーボンのコーラ割りのRTD(缶、瓶、ペットボトル製品)らしいとの情報も。

画像左
「ノヴァ」

スターワードのフラグシップボトルです。年数表記はありません。赤ワイン樽熟成。
ウイスキーマガジンにはワインに詳しい方はご存知かと思いますが、バロッサシラーズのワイン樽がスターワードに供給されているという記事があります。このノヴァの熟成に使われているかは特に明記ありませんので定かではありませんが一応参考までに。

ボトルにはノヴァの特徴として、ベリー、チョコレート、スパイスと記載あります。
個人的な感想としてはめちゃくちゃワイン樽の個性が全面に出ていると感じます。
香りは華やかで多少リンゴのような雰囲気も感じ取れますが、とにかくワイン。
口にすると軽い口当たり。バニラっぽさが広がります。そしてスパイシーというかワインのタンニンっぽさが残ります。

何より口にして一番に思ったことは、イチローズモルトのリーフラベルの赤、ワインウッドリザーブが パッと浮かびました。赤ラベルが好みの方には相性ドンピシャでしょう。

45cc / 1045円

画像右
「ソレラ」

オーストラリアの酒精強化ワイン「アペラ」造りのソレラシステムで実際40~50年もの間使用された樽で熟成されています。アペラはオーストラリア版のシェリー酒といったところ。

そして熟成にもソレラシステムを採用。
そもそもソレラシステムとは?簡単に言えば継ぎ足し、うなぎのタレシステムです。ざっくり過ぎる説明ですので、詳しく知りたい方はググってみて下さい。
この手法を用いるウイスキーで有名なとこではスコッチのグレンフィディック15年ソレラリザーブ。ちなみにウイスキー造りに初めてソレラシステムを採用したのがグレンフィディックです。

味わいはスコッチのシェリー樽熟成品と比較しても遜色ないボトルです。
とにかく甘い。時間をおけばおく程甘くなります。香りはどんどんトロピカルに。ほんのり奥にクローブのようなニュアンスも。
味わいも熟れたフルーツ、個人的にはバナナのようなねっとりとしたクリーミーな甘さが舌に残るかなと。

このソレラはお勧めしたお客様に大変好評頂いてます。是非お試し頂きたいボトルです。

45cc / 1265円

近年の主要ウイスキー生産国以外、今回紹介のオーストラリア、他にもインドや台湾などのウイスキーのクオリティの高さは目を見張るものがありますね。

「え?オーストラリアのウイスキー?そんなの美味しいの?」
なんて決して思っちゃいけませんよ。一昔前は日本のウイスキーが世界からはそういう目で見られていたんですから。

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